ご挨拶
第141回通常組合会 理事長挨拶
令和8年7月25日
本日は大変暑い中、また皆様ご多用のところご出席をいただきまして、誠にありがとうございました。さて、本年6月24日からの大雨によって、静岡県、奈良県、福岡県、鹿児島県等の9県で被害が発生し、人的被害は1名の死亡者を含む8名、住宅被害439棟が報告されました。停滞する梅雨前線に台風7号・8号の影響が加わったためでした。また、7月17日夜から18日未明にかけて、栃木県と群馬県を中心に記録的な大雨が発生し、2名の死亡と両県で併せて310棟以上の浸水被害が確認されました。当県においては、令和5年7月と翌令和6年7月に大雨災害に見舞われました。今年は県内での大雨被害はありませんが、全国的に年々自然災害の被災状況が深刻さを増してきているのが心配であります。一方、ツキノワグマによる県内の人身被害は7月5日時点で今年度は7件発生しており、うち秋田市の73歳女性1名が死亡しております。クマによる人身事故は山の中だけではなく人の生活圏周辺での発生割合が増加しており、市街地でも毎日のように目撃情報が寄せられております。市街地も危険区域と変わらない状況となっております。日頃からクマとの遭遇を避ける行動と遭遇してしまった時の対処法を十分認識しておく必要があります。
本日の組合会は令和7年度決算認定を中心にご審議をいただく予定となっております。令和7年度の決算は、第一種組合員の所得割保険料率が3.0%から2.6%まで引き下げられ、後期高齢者支援金分保険料及び介護納付金分保険料の値上げが反映された4年目の決算であります。詳細はこの後、櫻庭常務理事から説明させて頂きますが、令和7年度の歳入歳出決算において単年度収支で5,784万4千円の黒字となり、決算残額は9億4,628万3千円を計上し、収支は引き続き安定しております。議案書の85ページをご覧ください。

昨年度から新規の第一種組合員と第二種組合員の確保を目的として、世帯員及び第二種組合員の医療分保険料を世帯員「4,300円」を「2,300円」に引き下げ、第二種組合員「10,000円」を「9,000円」に引き下げました。その結果、昨年度の国民健康保険料は一番上段に記載されておりますが4億9,777万4千円となり、令和6年度から4,484万8千円の歳入減となりました。一番下段をご覧ください。令和3年度から6年度までは毎年約1億円増の単年度実質収支がありましたが、昨年度は5,784万4千円と予想通り黒字幅は減少しました。しかし、この保険料設定でも持続可能な事業運営が出来ることが実証されたと考えております。
次に、「所得の高い国保組合」に対する定率国庫補助の削減・廃止についてであります。国庫補助率は従来32%であったものが、平成28年度から令和2年度にかけて、13%まで削減されました。昨年11月厚労省から、一定の水準に該当する国保組合への例外的な12%と10%の補助率の適用について公表されました。例外的に10%の補助率が適用される組合は、9医師国保組合となっております。実際に令和9年度から適用される組合については、令和8年秋頃に確定予定となっています。本年3月24日、全医連の近藤会長は日医松本会長とともに上野厚生労働大臣にこの件に関する要望書を提出しておりますが、例外的補助率の撤廃は難しいようです。
次に、医師国保組合の合併について、ご報告申し上げます。昨年9月3日「合併プロジェクト委員会」の名簿が全医連より公表され、東北北海道ブロックから秋田県の私を含め合計7名が指名されました。昨年9月17日に第1回合併プロジェクト委員会が開催され、第2回は11月19日、第3回は12月24日、第4回は本年3月11日、第5回は5月13日、第6回は7月8日に開催されました。11か月で6回というハイペースで委員会が開催されております。概要をご説明いたします。本日机上配布いたしました資料をご覧ください。①最初に保険料について、報告します。前回の組合会では、医療分保険料の水準を統一しない方針であると申し上げましたが、協議が進んできた段階でこの方式だと事務処理が煩雑であることから、本部で3通り程度の保険料賦課方式を定義し、各支部がその中から選択するという方式に変更されました。合併参加意向を示した組合の保険料は年間1人当たり約270,000~285,000円であったことから、ある程度の余裕度を見込んで年間1人当たり300,000円という数字が、合併後に本部に徴収される保険料として提案されました。この数字を参考にしながら、各支部では保険料をどのくらいに設定するかを決めることになります。また、以前は、標準保険料を設定し、各県の保険料賦課方式にて徴収する、そして各県ごとに歳入歳出決算を行い、翌々年度の保険料と相殺する、すなわち単年度収支を調整するということでありました。こうした「支部間調整」には決算等の“内部”事務処理が必要となります。内部管理のための事務作業負荷を最小化するためには「調整なし」とすべきとの意見で、この「支部間調整」案はなくなりました。後期高齢者支援金分保険料、介護納付金分保険料、子ども子育て支援金分保険料は統一の保険料となります。他には、②医師組合員、従業員組合員および家族の取得要件等の資格関係については、現行の規約通りですが、原則として合併後の変更は認められません。③出産育児一時金、葬祭費、傷病手当金等の現金給付についても、現行の規約通りに運用できます。④特定健診・特定保健指導の料金は各支部で現行通り設定できます。⑤死亡見舞金および傷病見舞金の支給要件は現行通りに実施できます。⑥既存のがん検診やワクチン接種等の独自の保健事業も全て実施することができます。⑦残余財産については、合併時に所定の積立金を本部に収めた後、各支部に再配分し、各支部が処分等の権限を有することになります。⑧職員の処遇については、原則として2人分は本部より支給されますが、被保険者数が2,000人以上の場合は、3人分が支給されます。支給額を超えて職員を雇用する場合は、各支部で負担することになります。⑨システム管理については、本部と支部で同じシステムを使用しなければなりません。現時点では本部は京都府医師国保組合となりそうですので、合併後には京都府医師国保組合の現行使用システムに統合する予定であります。このシステム変更に伴う費用は、補助金で賄えるということですが、まだ確実なことは言えないようです。現時点でも細部は未消化な部分が残っていますが、おおよその要件骨子は出来ました。7月17日に開催された令和7年度第6回全医連理事会において、合併プロジェクト委員会の議論や合意事項が報告され、7月31日の全医連代表者会で、47都道府県医師国保組合に合併プロジェクト委員会でまとめた要件骨子が説明される運びとなっています。また、10月10日秋田で開催される第64回全体協議会において、全医連国保問題検討委員会委員長の清水正人先生から、医師国保の合併についての詳細も披露される予定です。
以上の合併条件を各都道府県医師国保組合で検討していただき、当初のマスタースケジュールでは、来年1月から3月に初期参加組合からの参加意向表明を取得するという案でしたが、第6回合併プロジェクト委員会において、来年の各医師国保組合の決算組合会が終了した時点のほうが望ましいのではないかという意見が出て、来年6月から8月までと少し延長されました。しかし、私たち執行部が当初予想していた以上の早いペースで、合併のスケジュールが進行しております。当医師国保組合は高額療養費が2010年から2016年まで7年間続き、保険料を上げざるを得なかったこと、また被保険者数の減少が続くことから、合併には積極的な立場を採って参りました。出来れば、来年の7月の143回通常組合会において、議案として合併問題を挙げて、議員の皆様の審判を仰ぎたいと考えております。今まで重要案件については、医師国保問題検討委員会で理事長からの諮問について協議し、同委員会からの答申をいただいてから、議案に上げるという手順を踏んでまいりました。しかし、今回の合併の件は大きな組織再編であり、大きな問題であります。合併するということは、秋田県医師国保組合がなくなり、本部組合の秋田支部になるということであります。医師国保問題検討委員会は従来保険料の在り方等を協議していただくための小委員会ですが、本組合の運営のあり方を検討するための委員会でもありますので、この委員会で合併について協議するのは理にかなっていると思われます。協議がどのように進むのか分かりませんが、十分に時間をかけて、協議していきたいと考えております。次第によっては、全組合員へのアンケート調査も必要になってくることも考慮に入れておかなければなりません。今回は合併に参加する意向表明であり、マスタースケジュールによりますと基本契約締結は3年後の令和11年3月、合併後の新組合の業務開始は4年後の令和12年4月あるいは7月~9月となっています。来年7月に参加意向の表明をしたとしても、その後の協議次第では参加を見合わせる選択肢も残っております。
最後に、本年10月10日に開催予定の全医連第64回全体協議会の進捗状況について申し上げます。本年1月の予備調査では、参加者数が441名となり、前年の福井で407名、2年前の長崎で374名より多くなっておりました。しかし、6月の本調査では、参加者数が412名と予備調査の時より大分目減りしてしまいました。冒頭に申し上げました秋田県のクマ被害の報道が影響している可能性は否定できませんが、なかなかこちらの思うようにはならないものだと実感させられています。しかし、全体協議会の準備は着々と進み、あとは仕上げの段階となっております。来秋された全国の皆様に来てよかったと満足していただけるよう、遺漏なく準備して参りたいと考えております。
今後とも、執行部は当医師国保組合の堅実な運営のために尽力して参りますので、引き続き皆様のご支援ご鞭撻をお願い申し上げて、理事長挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。