ごあいさつ

平成31年3月2日開催第126回通常組合会理事長挨拶

理事長  大野 忠

 暖冬とはいえ、まだ春浅いこの時期、ご多用の中をご出席いただきまして誠にありがとうございました。
平成の30年、戦争がなかったとはいえ、第二次大戦後の激動の時代を走り続け、大きな変化を遂げたこの時代の感慨は少なくありません。医師国保にとっても重要な時代であったと思います。あと2カ月足らず、この後はどのような時代になるのでしょうか。
さて、今年度は平成22年度から発生を続けていた1,000万円を超えるレセプトが発生しなかったため、ここ数年大変に悩まされていました療養給付費等の保険給付費が落ち着きをみせました。
 これにより、平成30年度決算見込みについては、平成30年12月末現在の実績から想定しますと、単年度収支で8,600万円の黒字となり、このままいきますと平成31年度への繰越金は約3億円程度になると見込まれます。
超高額レセプト発生がなかったことがその大きな要因であるとはいえ、平成27年度以降の保険料改定など、皆様には多大なご負担をお願いし、ご協力をいただきましたことに改めて厚くお礼申し上げます。
 しかし、現在の医療技術や薬剤の進歩発展から、超高額レセプトについては今後さらに増加していくものと思われます。今年度は未発生であったものの、いつ発生するか予測できません。全医連がこのほど調査した平成29年度における全国医師国保組合の月額400万円以上の高額レセプトの発生状況を見ても、第1位は当組合の2,416万円であり、400万円以上の高額レセプトの発生組合数は34組合、137件に及んでおります。また、健保連が発表した平成29年度高額レセプトも第1位は7,915万円で、1,000万円以上の超高額レセプトは532件発生しており、しかも年を追って急激に増加してきております。この傾向は今後ますます深刻になるものと思われます。
前回の組合会でも申し上げましたように昨年2月、宮城全医連会長から全医連国保問題検討委員会へ、現在全医連が抱える重要課題対策として、①医師国保組合の将来について―組織再編も見据えて―、②高額レセプトへの対応について―再保険化もふくめて―、③特定健診・特定保健指導の推進―第2期データヘルス計画策定と連動して―、という3つの諮問が出されております。これに対し、この1年間に7回の委員会が開催され、概ね以下のような答申案がまとまりました。
すなわち「進歩した医療によって国民は多大の恩恵を受けているものの、医療費の増大は社会保障費の増大をきたし、社会保障費の抑制が一層強まり、多くの国保組合に深刻な影響を及ぼし、医師国保組合も「存続か解散か」の転機に立たされている。特に超高額レセプト問題は深刻であるが、現行の全協の高額医療費共同事業の再構築や全医連独自の再保険制度構築等は保険料を相当程度引き上げなければならず極めて難しい。しかし世界に冠たる我が国の皆保険制度堅持のためには、各組合が自らの足下を見つめながら存続の努力を続けるとともに、この問題が「負担と給付」という大命題、さらには皆保険制度の崩壊という可能性にもつながることから、日本医師会をはじめとする関係諸機関との更なる連携や医政活動の強化等に努めることが必要である」と述べられております。
また「具体的な組織再編については次期委員会へ委ねるが、財政状況の厳しい組合はまず自身の足元を見つめ、事業の見直しに取り組くむことを望みたい」とした上で「被保険者31万人という医師国保の組織を維持することも全医連にとっての大きな課題である。全医連全体では年間約3,000~5,000人に及ぶ被保険者の減少が続いているが」、これについては当組合でも平成27年から29年までの2年間で2,000人の被保険者のうち医師が13人、従業員が20人、家族が88人と約6%減少しております、「組織の円滑な運営のみならず、医師会員、家族、従業員の福利厚生を担うという医師国保組合本来の使命からも、組織力の維持、強化については緊急な対策が望まれる。」と結ばれています。
全医連国保問題検討委員会では、このあと年度明けには宮城会長へ答申を行うこととしておりますが、当組合においても高額レセプトのみならず、今回の諮問事項は今後の組合の運営にとって避けて通れない内容であることから、当組合問題検討委員会の皆様にはご難儀をおかけいたしますが、さらに様々な検討や議論を重ねて行く必要があると考えております。そのために、他の医師国保組合の取組みについても十分把握し、その成果や課題などを参考にしながら、来年度も引き続き秋田県医師国保問題検討委員会を開催し、全医連で次年度の検討に先送りされた組織再編を含めて当組合の今後の取組方針の検討を続けていかなければならないと思っています。
また、そのためにもまず何よりも医師国保の存在意義、医師国保のメリットとは何かをしっかりと考え、方針の策定・対策の実行をしていく必要があるのではないかと思います。
さて、今回の組合会ですが、超高額レセプト問題は一息つける状況としても、以上のような諸情勢を考慮し、今後とも持続可能な組合運営を図るためには、一定の財源確保は不可欠なものと考え、問題検討委員会のご検討を得て平成31年度と平成32年度の保険料の見直し案件を上程しております。
また、平成31年度予算案では、保健事業の更なる充実を図るため、加入者の健康保持を目的とした特定健診や一般健診の受診期間の延長や対象者の拡大に向けた必要経費を計上したことに加え、加入者の保険者負担の軽減についての意識の涵養を図る観点から、新たに後発医薬品差額通知書発行経費を計上するほか、当組合の運営に必要な経費について、効率的な財政運営を前提に積算した上で、確保しております。この後担当より詳細な説明を申し上げますが、ご審議をよろしくお願い申し上げます。
挨拶が長くなりましたが、平成31年度は、当組合が東北北海道の7つの医師国保組合で構成する東北北海道医師国保組合連絡協議会の当番組合として、6月8日(土)にはブロックの定例協議会を、また11月2日(土)には第41回医師国保問題研究会を、いずれも秋田市で開催することとなっております。特に6月の定例協議会には、全医連の宮城会長と近藤副会長のご出席をお願いし、率直な意見交換を行いたいと考えております。あわせて、来年、2020年度は全医連の全体協議会、すなわち全国会議を当組合が担当組合となり秋田市で開催する予定です。来年で58回を数える大会の中で、当組合が担当組合となるのは初めてであり、東北北海道ブロックの各医師国保組合の協力を得ながら準備を進めていかなければなりません。
2019年度は、このようにブロックの東北北海道医師国保組合協議会の開催業務と、全国規模の大会の準備を同時並行的に進めなければならず、事務方を含め、準備等で多忙な1年になるわけですが、様々な課題の解決策の検討も含め全力で進めてまいりたいと思いますので、なにとぞ議員各位のご理解・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

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