ごあいさつ

第128回通常組合会 理事長挨拶

令和2年2月29日

 昨年はインフルエンザの流行が10月ころからと例年に比べ早く、また患者数も多く、さらに11月には老健の看取り数が通常よりも多く、なんか例年とは違う何となく気持ちが悪いなと思っていましたが、なんと今年は新型コロナウィルスによる新型肺炎が世界的に流行し、深刻な状況を呈しています。流行拡大が急速で、対策も次々と打ち出され、国民生活に甚大な影響を及ぼしてきていますが、今後さらにどう進むのか、どう医療や保険制度、保険者に影響を及ぼすのか、厳重な注意を要すると考えています。
 また本日の組合会を中止するかどうか常務理事の間で検討したのですが、まだ秋田県内では患者が発生した情報がないことから注意しながら開催することにいたしました。皆さんは専門家集団でありますから、余計なことは申し上げませんが、感染には十分ご注意をお願いいたします。
 さて、当組合がここ数年悩まされておりました超高額レセプトが2年前からほぼ無くなって、例年並みに戻り、さらに平成27年以来お願いしてきました保険料値上げを順調に引き受けていただきましたので、令和元年度の収支状況をみますと超高額療養費の発生に備えた支払準備金への予備費の積み増しができるような多少余裕のある決算になりそうです。しかし、2月26日のニュースによりますと脊髄性筋萎縮症に対する新薬ゾルゲンスマが来月より保険適用になるそうです。非常に有効ではあるものの薬価はアメリカでは2億円だそうで、日本では年間15~20例くらいの症例があるそうですが、このような超高額医療がいつまた突然出てこないかどうか、また32%あった療養給付費への国庫補助金が段階的に13%へ引き下げられた国庫補助金削減の問題、さらにここ数年の年間2~4%前後の組合員数の減少などにより、予備費はあっても、まだ積立金等の予備資金が十分とは言えない状況です。
 ただし高額レセプトの全国的な状況は少しずつ解ってきています。平成27年度から、30年度までの4年間に全国医師国保組合で発生した一枚400万円以上の高額レセプトは4年間で634件、年間平均159件で、このための年間費用は7・6億から10億円、平均約8・8億円です。年間平均被保険者数は30万7500人ですので、被保険者一人月300円(年間約3600円)を負担すれば年間約10億円の高額療養費負担を乗り切ることができそうです。しかし2億円の薬が出た様に、もちろん今後負担は大幅に増加する可能性はありますし、問題は大人数の組合ではなく、小組合が単独で負担するのが大変なわけですから、その意味では全国医師国保の一本化は意味があり、積極的に検討が必要であろうと思います。
 高額療養費を除けば当組合の平均療養費はここ数年横ばいです。しかし高額な医療費は今後もロボット技術、再生医療等の最新の医学技術の進歩、がん免疫療法や遺伝子治療などの新たな薬剤や技術の増加などから増えることが予想され、増えることはあっても少なくなることはないでしょう。
今年の全医連国保問題検討委員会の検討課題として宮城会長から出された諮問では『(2)組合員の増加策について』とともに『(3)医療保険制度における「負担と給付」の将来と「医療のあるべき姿」を医師国保組合としてはどう考えるか』さらに『(4)各医師国保組合における共通点と相違点の共有について』が検討課題として提示されています。どのように議論が進むかはまだ分かりませんが、全医連として小手先の解決策ではなく、根本的な検討を行おうとする姿勢が感じられます。
 本年4月に予定されている診療報酬改定は自己負担増と薬剤関係の値下げが中心のようですが、上記のような多くの課題から、医師国保組合の在り方や保険料負担のあり方が検討されなければならず、私個人としては最終的に全医連を一本化してでもなんとかこの困難を克服し、独自性永続性のあるものにしていきたいと考えています。
 なお本日の組合会には一つ重要な提案があります。即ち本年7月の組合会で県医師会との連携強化のために県医師会役員の中から県医師会の推薦する方を当組合会理事に入っていただきたいということです。そのための規約改正をこの2月の組合会で決定していただきたいと考えています。
 この理由は医師国保の組合員の減少傾向が続いており、新規加入者増加のために県医師会の支援をお願いしたいということ、超高額医療とともに適切な地域医療の実施や特定健診等の保健事業実施に県医師会の協力や支援をお願いしたいし、また保険者としての組合員の健康増進、疾病予防対策への連携協力の効果的な実施、地域の医師の健康管理や福利厚生の充実のためにも医師国保と医師会は連携協力すべきではないかと考えるからです。
 今年も厳しい運営を余儀なくされるかもしれませんが、皆様のご協力ご支援
をよろしくお願いいたします。

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