ごあいさつ

平成30年3月3日開催第124回通常組合会理事長挨拶

理事長  大野 忠

 この冬は厳しい寒さが続きました。特に2月は寒くまた雪も多く厳しい冬でしたが、やっと3月になりました。早く暖かく明るい春が来てくれるように待ち望んでいます。皆様はお変わりなくお過ごしでしたでしょうか。
 本日はご多用のところをご出席いただき誠に有難うございます。
 本日の組合会は主として平成30年度の事業計画と予算の審議をお願いいたします。
 さて、平成27年度、28年度は超高額医療費の発生とその対策に多大の苦労を強いられた年度でしたが、29年度は富裕組合に対する国の補助金削減、32%から24.4%への削減があったものの超高額レセプトの被保険者の方々が当組合を離れられたことと、保険料の値上げが行われたことから、29年度は単年度黒字が3,400万円、30年度への繰越が1億6,900万円となる見込みです。更に30年度は所得限度額アップによります保険料の増収も見込まれることから30年度は予備費を2億3,000万円計上できるようになりました。
 しかし勿論安心はできません。もし、超高額レセプトが発生すれば1億円は1~2年のうちに無くなる程度の額であり、決して余裕と言えるほどのものではありません。皆様もよくご承知のように、がんの新薬のような非常に高価格の新薬が続々と発売され、保険収載されるようになってきております。したがって30年度予算では療養給付費については、従来より多い10%増を見込んではおりますものの予期できない支出にも対応できるように常に備えておく必要があります。
この超高額療養費問題は、秋田だけでなく全国の小さな医師国保組合にとっても解散に追い込まれかねない状況、いわば存亡の危機であります。医師国保組合のブロック、或は全国一本化の合併・統合問題とも密接に絡み合う重要な問題と考えられます。
この点は今年度、全医連の新しい会長になられた沖縄県の宮城会長も十分認識されており、2月19日に開催された第1回全医連国保問題検討委員会において、会長から当該検討委員会に対し、新たな諮問がなされました。
諮問内容は
① 医師国保組合の将来について―組織再編も見据えて―
② 高額レセプトへの対応について―再保険化もふくめて―
③ 特定保健指導の推進―第2期データヘルス計画策定と連動して―
の三つです。
「医師国保組合の将来について―組織再編も見据えて―」とは、安定した運営には、組合員数やその質等の組織構成の在り方やブロック毎の合併・統合、或は全国一本化の検討等を含んでいると思われます。
「高額レセプトへの対応について―再保険化もふくめて―」は超高額医療への対応として高額医療レセプトのための再保険の導入や、全医連独自のシステムも視野に入れて考えていくことを意味しますが、上述の組織構成問題とともに、法的問題だけではなく、様々な課題に対して、具体的なデータ分析に基づき、一つ一つ解決策を検討していく必要があります。
「特定保健指導の推進―第2期データヘルス計画策定と連動して―」は特定健診・保健指導その他の国が強力に推進しようとしている生活習慣病対策への保険者としての医師国保の積極的な協力のあり方を意味しています。
宮城会長は全医連から「1組合たりとも欠けないことを最大の課題として対策を取っていく」と表明していますが、この諮問には組織再編も辞さない並々ならぬ会長の決意が感じられ、強力な対応策の答申が求められます。このため、今後早急に検討が進められる予定で、私もこの国保問題検討委員に選任されておりますが、月1回程度の委員会討議を4回行って、今年8月1日に結論を出す予定になっております。
なお「組織再編」の中の組織構成の見直しには、医師国保組合を医師のみの組織とするか、従業員も含むかの問題も含まれていると考えられます。平成30年1月31日現在、当組合では、第一種組合員である医師は477人、その家族と第三種組合員の75歳未満の家族の合計は801人、第二種の従業員は447人、家族は142人で、その構成比率は、医師関連が68.5%、従業員関連が31.5%です。
しかし、医師関連の合計保険料は、全保険料収入の82.6%を占めており、従業員関連の保険料は17.4%です。実際の療養費の差がどの位あるかは分析中ですが、第一種組合員に係る負担が多くを占める状況と考えられます。
超高額医療費負担能力を含めて保険料負担の限界も考え、組合員構成を医師のみにしたらどうかという案も出ております。
組合員構成を医師のみにしているのは、全国で5組合ありますが、香川県のように今年度から医師とその家族のみの構成に変更したところもあります。これも重要な検討課題でしょう。これらの会長諮問に示された3つの問題は30年度の大きな課題として当医師国保でも問題検討委員会を作って検討しなければならないと考えております。   
なお、今はまだあまり目立ってはおりませんが、ここ数年、組合員数の減少傾向が次第に明らかになってきております。つまり当医師国保では第一種組合員が平成21年に比較し平成29年までに18名、3.6%の減。第二種組合員は同期間に90名、16.4%減と無視できない状態になってきています。
また所得5,000万円以上の高額所得者の方の保険料は市町村国保や協会けんぽの上限限度額を超える可能性があり、保険料も限界に近づいていると考えています。共済会の収支状況も悪化してきております。早急な検討が必要でしょう。
なお事業計画上、大きな問題は昨年7月の組合会でご承認を得ていることですが、平成31年度全医連東北北海道ブロックの当番担当が回ってきたことと、平成32年度全医連全国大会開催を引き受けざるを得ないことがあります。東北北海道ブロックでの順番からやむを得ないものですが、今年から準備を始めなければなりません。
この4月に医療と介護の診療報酬同時改訂が行われます。長くなりますのでこの問題については省略いたしますが、診療報酬本体0.55%アップとはいえ、激しい勢いで進む少子化、高齢化、社会保障の財源不足など問題は山積みであり、社会保障費をいかに削減するかについて厚労省、財務省は必死になっており医療・介護の情勢はさらに厳しくなると思われます。
組合員の皆様、事務局や役員の皆様には何かとご難儀をおかけすることになるかと思いますが、何とぞよろしくご指導ご協力をお願い申し上げます。

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