ごあいさつ

第129回通常組合会 理事長挨拶

令和2年7月25日

 本日は、ご多用中のところ、また、祝日に挟まれた土曜日にもかかわらず第129回組合会にご出席をいただき、誠にありがとうございます。
 さて、今年も梅雨の時期に、九州や西日本、さらには岐阜、長野など地域を選ばず広範囲にわたり、信じられないような豪雨に襲われました。毎年のように繰り返される豪雨災害ですが、今年は多くの人命が失われるなど痛ましい限りです。医師国保関連の先生たちも大変ご苦労をされていることと思います。被害にあわれた皆様方の一日も早い復旧をお祈りするばかりです。
自然災害の一つかもしれませんが、新型コロナウイルス感染症の影響は、もっと脅威です。3月、4月、医療現場は混乱し、医療崩壊の危機が現実味を帯びるまでになりましたが、5月の連休明けから一時落ち着きを見せたように思われたものの、感染者は7月に入り、再び増加を始め、首都圏を中心に、今後オーバーシュートやロックダウンが起こるのではないかという不安がよぎる状況となっております。
秋田県の患者数はこれまで16名で、4月以降は発生がないという状況でしたが、しかしこれを逆に考えれば、患者発生0の岩手県がほとんど抗体を持つ者がいないという調査が示すように、秋田県民もほとんど免疫を持っていないし、外からの侵入がほとんどなかったということであり、全国的な緊急事態宣言や旅行自粛の解除がなされ、人や経済の動きが再び活発になってくると、外からの人の出入りが激しくなり、感染者が増える可能性があるということでもあり、むしろ今後さらに警戒を厳重にしなければならないのではないかと思われます。
新型コロナウイルス感染症は、無症状者が多く、気付かないうちに感染し、気付かないうちに悪化・重症化し、周囲に感染を広げていきます。感染者の2割において重症化が起こり、5%の人が死亡すると概括されますが、若年者の死亡率は低いのですが高齢者は危険で、感染者の中の死亡率も50代までは0.1~0.4%くらいなのですが、70代5.2%、80代14.5%と高く、死亡者の半数は80代以上といわれます。
これまで新型コロナウイルス感染症防止の重要なポイントは、飛沫やその他のウイルスがついたものの表面を触り、鼻や口から取り込まれる飛沫感染、接触感染と考えられていましたが、最近世界の専門家らが微細な飛沫は長く空気中を漂い、遠くまで運ばれ感染する空気感染が真のリスクであると主張しています。
そのような観点からは、秋田県における感染増加の危険は、4月、5月頃よりも、これからむしろ増大していく可能性が強いと思われます。

さて、今年の秋には当組合が担当組合となって全医連第58回全体協議会を開催する予定でしたが、この新型コロナウイルス感染症の影響で、中止となりました。平成29年7月の第123回通常組合会において、第58回全体協議会の担当組合となることについて、ご承認をいただいてから、2年数カ月にわたり、アトリオンや秋田キャッスルホテルの会場予約、JTBによる宿泊者のためのホテル確保や観光の準備、内館牧子氏への特別講演依頼、アトラクションとして、わらび座公演、竿燈、なまはげ太鼓演奏の披露を決定するなど準備業務を進めて参りました。
1月に行った参加者の予備調査では、全国の組合から463名の出席報告を受けており、これに来賓等を入れると、470名を超える大会となる予定でした。
予期せぬ新型コロナウイルス感染症の発生で大会開催への影響を心配しておりましたが、3月から4月にかけての東京を中心に罹患者が増大し、医療崩壊さえ危惧されるようになったため、開催は困難な状況ではないのかと考えるようになりました。
そんな中、石川県の近藤全医連副会長と電話で話す機会があった際その旨を伝え、その後、開催担当組合として、緊急事態宣言が出されている中での開催は厳しいこと、医療従事者で組織する医師国保組合はそれぞれの地域における医療提供体制の維持と医療崩壊防衛に努める責務があること、新型コロナウイルス感染症の治療に努力している医療人に対し、医師国保組合の使命として医師や看護師を守る立場にあることなどを踏まえ、開催決定の判断は慎重に行うことを全医連理事会にお願いするとの意見書を、全医連宮城会長宛に提出いたしました。
その後、全医連では、6月の理事会運営委員会において中止又は延期はやむを得ないとされ、その後書面開催となった理事会で、正式に中止を決定いたしました。
この新型コロナウイルス感染症は、当組合の運営にも影響を及ぼしております。医療機関を受診する患者数に影響を及ぼし、医療機関の収入が減少しているといわれます。4月から6月の診療報酬は2割から3割の減少という医療機関が多いようですが、中には8割から9割減というところもあるようで、経営に深刻な影響を与えております。このことは来年度の当組合の保険料収入にも当然影響を与えることとなり、国の補助率逓減措置により5年前まで32%あった定率補助率が13%となる今年度の収支への影響とともに、来年度の保険料の減少が懸念されます。
これに加え、ここ数年間約3%前後の加入者減少があり、これが今後さらに加速するとすれば、平成30年度以降、比較的安定した運営状況にある当組合としても安穏としているわけにはいかず、様々な検討や対策が必要となる可能性があることに十分留意する必要があります。したがって、本日の協議事項に医師国保問題検討委員会の継続設置がありますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
さて、本日は、令和元年度決算を中心にご審議いただきますが、そのほか、新型コロナ傷病手当金支給のため、組合規約の一部改正について、議案として上程しております。
この案件は、既に組合員の皆様にお知らせしております、新型コロナウイルス感染症の影響による保険料減免とともに、国が新型コロナウイルス感染症対策として、打ち出したものをベースに、当組合として制度化したものです。
具体的には、この感染症に感染した場合又は感染の疑いにより発熱等の症状があり、勤務できなかった被保険者に対し、これまで支給してきた傷病手当金に加え、新型コロナ傷病手当金を支給しようとするものです。
内容については、この後担当役員からご説明申し上げますが、議員の皆様には、どうか忌憚のないご意見を賜りますお願い申し上げます。
今年は、新型コロナウイルス感染症により、何かと落ち着かない社会状況となっておりますが、一日も早く、ワクチン開発が進み、効果的な治療薬ができることを願い、挨拶に代えさせていただきます。

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